![]() 真ん中にある茶色の台が、焙炉(ほいろ) テーブルのような面と枠が助炭(じょたん) |
京田辺の手揉み製茶は、 蒸し → 茶切り → 横まくり → 玉とき → 中上げ → 葉揃え → でんぐり → 板ずり → 乾燥 という行程です。 今回の研修では、蒸し〜横まくり少々までが済んだ状態から作業を始めています。 茶葉を揉む作業は、焙炉(ほいろ)にかけた助炭(じょたん)の上で行います。 焙炉の中に熱源(電熱、ガス、炭火)があります。 助炭は木枠に和紙を張ったもの。昔の時代の書き損じの紙らしきものが張られていました。 |
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蒸し |
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「横まくり(回転揉み)」![]() 横まくり作業前半。まだ葉が大きめ。 先生がすると葉がきれいに転がります。 |
![]() インストラクターチーム、 がんばって転がしています。 |
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「玉とき・中上げ」![]() 茶葉をすべて引き揚げて、別の場所で作業。 |
横まくりでは、初めは助炭面全体に転がし、徐々に力を加えて揉んでいきます。うまく力加減をして揉まないと、外の面だけが乾燥が進んで、中があまり乾かなかったり、
葉に含まれるアクが出ずに、 茶の味が悪くなったりします。 この作業が力も必要とし、長時間で大変。 他の茶業関係者チームは早々に終わらせていましたが、インストラクターチームはなかなか終わりません。2時間は揉んでいたかな。 |
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「茶揃え(中揉み・もみきり)」![]() 人差し指と小指に力を入れて揉む。 と、言われてすぐにできるものでもない。 横に広がって、下方向には落ちませんよー。 |
玉とき・中上げで、助炭上の茶葉を一度すべて引き揚げて、揉んだ時にできた茶葉の塊をときます。その間、助炭に水を流して布で拭き取り、茶葉から出た緑色のアクを除去。 茶揃えで、中上げで冷ました茶葉を広げ、茶を手の中で揉み、ぱらぱらと下に落とします。 でんぐりで、茶葉をまとめながら助炭の上で揉みます。見た目はパン生地をこねる動作に似ています。隣のチームは、かなり力を入れて揉み込んでいました。 |
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「板ずり」 「すべり止め作成風景」 ![]() のりを塗って、 |
![]() 手ほうきで選り分けた茶葉の粉をひく |
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「板ずり実作業」 ![]() 先生がすると、とてもきれいに茶葉の方向が 揃って、細い形に仕上がっていきます。 |
板ずり(仕上げ揉み)は、こちらの独特の方法です。静岡の手揉みでは見かけない「板」が登場。茶葉を揃えながら形状を整えていく作業です。板があるので、茶葉に力をかけてもあまりよそへ逃げないので、やりやすいです。先生と同じようにやっているつもりでも、茶葉はどんどん乱れていくばかり。 |
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「乾燥へ」![]() 左上に乗っている網を張った枠に茶葉を移す |
乾燥させるために、乾燥機の引き出しの部分へ茶葉を移します。 ここまで長い道のりでした。一日仕事です。 翌日、特にどこかの体の部位が痛くなるかと思いましたが、それほど痛いところはありませんでした。体全体で動いて揉んでいたからかしら。 |
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さて、お茶の仕上がり具合ですが、他のチームに比べて、茶葉が太めによれています。横まくりで乾燥が進みすぎたのか、でんぐりでは、乾燥しすぎと言われて、あまり細く仕上げられませんでした。 持ち帰って飲んでみると、青みの香りが強い味わい。一般の審査では、青臭いのはダメとされますが、こういうお茶も趣向の一つにあってもいいのでは、と思います。友人にはこの青みの香りが好評でした。 |
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その他諸々![]() 京都府茶協同組合の「碾茶入り 宇治茶」 500mlペットボトルのラベル |
昼食はお弁当が出ましたが、その時に一緒に配られたのが、500mlペットボトル「碾茶入り
宇治茶」。ペットボトルのお茶は、今ひとつおいしくないので、ほとんど飲まないのですが、これならおいしく頂ける。茶生産者が作るこだわりがあります。「ひとつ上いく京都・宇治茶」のコピーが付いているぐらいですし。京都府茶協同組合の加盟店にしか置いていないようです。コンビニでも置いてほしいなあ。 |
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![]() 「お抹茶入りソフトクリーム・グリーンソフト」 |
板ずりのすべり止めの乾燥を待っている時に頂いた「グリーンソフト」。甘みが少なく、あと味さっぱり。ソフトクリームというよりも、シャーベットのような感じでした。アイス系になると、ミルクの味が強いものが多いのですが、これはあまりそんな味はしませんでした。本当にさっぱり、抹茶主体。製造元が書いてないのがあやしい。どこで作っている製品なのだろう。 |